スピーチのレッスン2016年01月09日 20:58

この 11 日、滋賀県東近江市の八日市文化芸術会館で父の展覧会を開催してくれる。ここは昨年北山善夫展をした所で年一回、郷里にゆかりのある作家の企画をする。今年は父・北村富三を取り上げてくれた。
若い現代美術の作家も沢山いる中で明治生まれの、しかもそれほど業績を残していない父をよくぞ取り上げてくれたと思う。
不遇のうちに逝った父もさぞや驚いているだろう。
身贔屓ではないが、造形物を長らく商いにしている目から見てもさすが安井曾太郎の弟子だけあってデッサン力は秀れていると思う。
明治の画家の真摯なパッションが伝わってくる。それが今の時代に置くと新鮮に思える。
終戦直前の東京からの命からがらの疎開、生活苦や病魔との闘いを超えよくぞ残ったものと母の尽力の賜物と想う。
それにしても画家はいいなぁと思う。自己の肉体が滅びても魂は確かに画面に在る。そして見る人々と時空を超えて交流できる。
富三さん、画家であって良かったですね!
お陰で私は開会式のスピーチをしなければならないのです。
レッスンに明け暮れの毎日ですよ。

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