<具体美術>を手繰りて2016年04月11日 22:33

物事には何事も機縁因縁があるが具体美術も然りである。
具体美術=吉原治良 
具体美術を追求することは即ち吉原治良を探求することである。
重要なキーワードとして<上山二郎>が浮上してきます。
上山二郎との出会いは吉原の視野をグローバルにしたこと、と
<藤田嗣治>を繋いだことで吉原の画業の根幹をなす重要な機縁です。
そして二科会、九室会、と繋っていくのです。
二科会は近代洋画の柱で日本の美術史を編する画家はここを通過しています。

ふと父・北村富三の師の安井曾太郎が脳裏を過るのです。
何故、安井曾太郎は20 年余も属していた二科会を脱して一水会を創立したのだろうか?
〜彼らは技術の訓練と安価な様式化の排除とによって,高雅な芸術を尊重することを主張した〜記されています。
禅宗の僧のように厳しく自己を律する安井曾太郎は東郷青児や藤田嗣治とは水が合わなかったのではないだろうか?
九室会の前衛作家達とは体質が合わなかったのでは?などなど
私の勝手な推理は蛇行していくのです。

(参照)「二科会」
1915 安井曾太郎 二科会会員になる。
1929  (北村富三「松の大樹」入選)
1933 (北村富三「初夏の水田」入選)
1934 藤田嗣治会員となる。 吉原治良入選。
1936 安井曾太郎 二科会を離脱し一水会を設立する。(北村富三 一水会に出品)
1938 吉原治良 九室会結成。

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