父・北村富三の画集を出版して2013年11月17日 12:39

父・北村富三の画集が出来上がった。業績からしても、内容からしても頗る私的なレベルである。それにも関わらず知人友人から、ギャラリ−など専門筋からも大変 goo! な反響を頂き驚いている。
混乱の時代をかいくぐり、半世紀以上の年月を経て残された作品や資料は僅かである。果たしてこれで画集らしき体裁が整うだろうか?私はそこに一番不安を憶えていた。
微かな情報をたぐり絵の行く末を辿るも持ち主の世代も代わっていて半世紀の時間の長さを実感させられるばかりだった。
画家本人が目にしたら決して納得しないだろう、、が、許してもらおう、遺った作品こそ奇跡と。
画集好評の立役者はなんといってもデザイナーの西村健三さん、何よりも画家に対して興味を持ってくれたことだ。私達肉親以上に作品と画家に愛情を持ってくれたことだ。古いアルバムの写真も緻密な労力をかけて救出してくれた。それが画集に奥行きを持たせてくれたと思う。
この度、北村富三とゆう画家を手繰っていくうちに数知れぬ人の生をかいま見た。人の生の幾重もの重なりや連動を、そして作品の運命を知らしめられた。
この一冊の画集は多くの方々のこころと労力の結晶であること、それに深く敬意と感謝の念を表します。
今、この画集がささやかながら波紋を広げていくのを実感している。

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